1QのLeBronの孤軍奮闘も虚しく、2QからSASのチーム・バスケットがMIAのDFを圧倒し、またもや大量リードを築きます。1QはLeonard、2QはGinobili、3QはMills、4QはParkerと各Quarterで主役が代わるSASに対して、LeBron以外の選手が目立たないMIAとの差は歴然でした。この試合のSASはOFに加えてDFも素晴らしく、後半のMIAの攻撃を封じ込め追い上げモードにすらさせませんでした。
そして、Game#3、Game#4に続き大差で勝利したSASが2007年以来の優勝を手にし、昨年の雪辱を果たしました。LeBronをペース・ダウンさせるDFのみならず、Average 17.8pts、6.4rebを記録したLeonardがFMVPを受賞しました。
- MIA 87 - 104 SAS (BoxScore)
SASは全員がFMVPに相応しいパフォーマンスだったと思います。Leonardや、Duncan、Ginobili、ParkerだけでなくDiaw、Mills、Green、Splitter、Belinelli、Bonner、全員が各自の役割をこなしていました。Kevin Durant、Carmelo Anthony、Paul Georgeというリーグを代表する選手よりも早くLeonardがFMVPを受賞したことが驚きではありますが、SASのBIG3に継ぐ次代のエースが誕生したということなのでしょう。FMVPに選ばれた時のチーム・メイトの歓迎・盛り上がりが素敵でした。
そして、惜しくも敗れたものの間違いなくリーグNo.1プレイヤーはLeBronでしょう。今後もLeBronがいる限りMIAは優勝する可能性は十分にあります。
雑記
- 1勝3敗と後がないMIAはシリーズ不調のChalmersからRay様にスターターを代えてきました。MIAは1Qからギアを上げます。DFが成功したというよりもSASのシュートが全く入らず、そのおかげでDFリバウンドから速攻を仕掛
けたMIAは残り5minで6-22とリードします。しかし、その後シュートが入り始めたSASはいつもの素晴らしいボール・ムーヴメントからノーマーク
を作り出し追い上げ逆転します。DFで抑えられないので、OFもリズムに乗れないMIAは2Qと3Qで計29ptsしか得点できませんでした。
- MIAは Game#3あたりからスクリーンに対してスイッチで対応していました。SASにノーマークを作らせないための策ですが、SASはスイッチで生じたミスマッチを上手く活かします。際立ったのが4QのParkerの連続得点でした。ParkerにはLeBronがマッチアップしていたのですが、Duncanがスクリーンに行くことでDuncanをマークしていたAndersenがスイッチでParkerにつきます。通常MIAはスクリーナーのディフェンダーはヘッジを仕掛けるのですが、スイッチすることによってParkerとAndersenとの間にスペースが生まれます。Parkerはこのスペースを活かし、AndersenやBeasleyからミドル・シュートやゴール下へのドライブを仕掛け高確率で得点していました。
- SASもスクリーンに対してスイッチで対応していたのですが、MIAはLeBron以外スイッチで生じるミスマッチを活かせません。スイッチでBoshにParkerがつくなどいくつかミスマッチが生じたのですが、MIAがアイソレーションに持ち込む前にマークマンを元に戻したり、Wチームからローテーションで守りきったり、SASのDFが素晴らしかったためにMIAが攻め切れなかったとも言えます。
- 昨年のFINALではMike MIllerをスターターにするSpoelstra HCの采配が冴え渡り、MIAがシリーズを制しましたが、今回はPopovich HCの采配が素晴らしかったです。MIAが連続で得点し、これから追い上げようというタイミングでT/Oをとり、リズムを崩します(T/O後にきちんと得点するSASの選手も素晴らしい)。また、この試合の4Q残り9minでMIAがリードを広げられ落ち着かせるためにT/Oとるのですが、T/O後のMIAのスローインをオールコートで5secヴァイオレーションにさせたのはえげつなかったです。
(感想)
- 2007年のBOSの優勝からスーパースターが1チームに集まり優勝を狙うスタイルが増えましたが、SASのような組織的なチーム・バスケットでも優勝ができることを証明できたことは個人的にはすごく良いことだと思います。UTAもスモール・マーケットなのでSASのようなチームを目指して欲しいです。
- WCSFではPORがSAS相手に1勝、WCFでOKCが2勝、MIAですら1勝しかできませんでした。そんな中、第7戦まで戦い、今PlayOffで唯一SASを苦しめたといえるDALは事実上の準優勝なのでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿